気になった参拝者

今日はいい天気です。 先ほど、2階の部屋の窓から家の前の納骨堂をふと見下ろすと、納骨堂の入口の前の石段に若者が1人座っているのに気づきました。白いカッターシャツを着て、ひざを抱えて何だか疲れている様子。納骨堂の参拝者には見えません。顔はよく分からないので、望遠を使って確かめてみました。すると、首にはネクタイ、脇にはコートとカバン。ペットボトルのお茶が置いてありました。


それで「セールスかなぁ?」と思ったのでした。近辺にセールスに来て休憩中。白いスニーカーを履いているので、何かの訪問販売員だと推測したのでした。しかし、挙動を見ていると、頭を抱え込んだり、足をガクガクしたり、独り言を呟いているようにも見えました。どうも様子がおかしい。


それで、人工内耳を装用して、下りて行って、納骨堂へ行き、若者に「兄ちゃん、大丈夫か?…具合が悪いのなら救急車を呼ぼうか?」と聞いたのでした。若者は立ち上がり「大丈夫です」と、しっかりした口調で返事しました。立ち上がった時に、身長は180㎝くらいの、がっちりした体格の大きな青年でした。色白で顔は白くて優しい感じでした。私は続けて「…ここは賽銭ドロがいるからなぁ」と教えると青年はハッとした顔になりました。年を聞くと「26歳」と言いました。


何故年を聞いたのか? …勿論、娘婿ラインが即座に頭に浮かんだからでした。もう少し青年と話がしたいと考えて「私の家でお茶でも飲んで行かないか?」と誘ったのですが、青年は恐縮した様子で急いで納骨堂を出て行きました。道の向こうへ歩いて行きました。振り向きざまに私に笑ってお辞儀をしました。


青年がセールスマンであったかどうかは分かりません。住宅のある路地の方向へ行ったので、おそらく間違いないとは思います。まぁ、本当にもう少し、話がしたかったですね。娘婿にはいい青年に思えました。…私は父親として、こういう努力もしているのですよ。ただ、声をかけてみたのがいい青年で良かったですが、正真正銘の不審者であれば?…私は危ないところでありました。…ん、それくらいの覚悟はして声をかけていますけどね。


笛吹ピエロの創作世界

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