雑談

東京オリンピックのエンブレムの件です。私は率直に最終選考に残った4点を見て「ああ、なるほど」と思ってしまいました。それは国、行政、お役所が決める、こういったデザインの傾向は大抵がこんな感じだからです。ひとことで表現するならば「地味」とか「センスの無さ」ですかね。


やり直し前の審査委員長のご老人が「4点とも最低レベル」とのコメントとか。それは言い過ぎかもしれませんが、仮に4点の作者が全部がプロだとしたら、印刷主体のプロの仕事で、輝いて美しくは見えますが、色映りに問題のあるグラデーションを使ったり、CMYKモードなのに「紺色」を使うのは、ちょっと信じられないと思います。「紺色」は印刷に出すと、色が濃くなって「黒色」になってしまうからです。私が自分の応募作で「青色」を使わずに「シアン」にしたのは、そんな警戒からでもありました。


それと、応募審査の段階で主催者がテレビの画面に映して審査していることも、疑いたくなりました。テレビの画面はRGBモード。提出基準のCMYKモードではなかったのです。こういう審査は、ちゃんと印刷した状態で審査するのが通常の筈です。色映りは観るパソコンやテレビの画面で変わるからです。変わるもので優劣は決められない。


そして、実際的に優れたロゴやエンブレムを制作出来るデザイナーは沢山いる筈です。仕事の関係で、そんな仕事サイトを知っているのですが、彼らは抜群にプロの仕事をしているのです。彼らの作品と、選ばれた4点とを比較すると「最低レベル」が、その通りに思えてしまうのです。


やり直し前は「出来レース」とか。今回もそんな風なのですかね。1万5千点あまりの応募作からの4点の優秀作が、あれくらいなのですから、信じろと言われる方が無理なのでしょう。こういうことばかりやっていたら、日本のアートは海外からバカにされるだけですよ。応募作は日本の伝統芸術だって? 裸の王様ばかり。下手糞は下手糞。

笛吹ピエロの創作世界

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